優秀な人材が集まる採用マーケティングの手法と採用サイトの重要性

どこの企業も人材不足で悩んでいる

今、多くの企業が「人材」に課題を抱えています。期待のサービスや商品を市場投入して事業を拡大していきたい。それなのに、現場から求められる人材を獲得できない、そんな理由で、足踏みを余儀なくされてしまうのです。言うまでもなく企業活動を支えるのは「人材」です。競合に先んじて、良い人材を確保できるかが、市場の中で企業が勝ち抜いていく上で不可欠です。

Horizontal view of woman with her curriculum vitae

帝国データバンクの2019年の調査では、過半数の企業で正社員が不足していると答えています。すぐに活躍できる人材を獲得したいと、中途採用を行って人員を増強する動きも活発です。その中で、採用担当者は、「応募が来ない」「希望の人材の応募が少ない」「採用の途中で辞退されてしまう」という悩みを抱えています。そのために、採用にかかる経費も上昇しています。

 

採用にもマーケティング視点が求められる

これまで人材採用とは、「企業が働き手を選ぶ」ことだと考えられてきました。これは企業が少なくて働き手が豊富に供給される時代の考え方です。これからは、多数の企業が少ない働き手を取り合う時代です。これまでとは逆に「働き手が企業を選ぶ」ようになるのです。

この現象は、「商品が売れない」というビジネスの状況と酷似しています。スマホが普及し、誰もが容易に情報を取得できるようになると、消費者が自由に比較して商品を主体的に商品を選ぶようになります。そこで企業の売りたいモノではなく、消費者のニーズを満たす商品を提供するという考え方が主流になりました。

さらに現在は商品だけでなく、消費者購買行動に即した情報提供や購入後の体験までプロセス全体をデジタルテクノロジーを使って最適化する「デジタルマーケティング」が注目されています。このデジタルマーケティングの手法を採用に置き換えたのが、「採用マーケティング」です。

 

採用マーケティングとは、求職者に選ばれる会社になる仕掛けづくり

例えば、「応募者が少ないから母集団が作れない」それなら「求人サイトに掲載を増やそう」、「良い人に出会ったに面接で辞退される」それなら「人材紹介会社に依頼しよう」とするのが、これまでの採用のやり方です。そんな苦労して、お金もかけて採用してたのに、「予想通りの活躍をしてくれない」「退職してしまう」という話を良く聞きます。

採用マーケティングの考え方は、この採用プロセスを逆から捉えていきます。採用を行う前に、「今いる人材に活躍してもらおう」だから「人材が定着しやすい職場環境を整備しする」ところから始めます。その上で「自社を選んでもらいたい」から、「面接前に魅力ある職場環境を伝えよう」、「幅広く人を集めたい」から「ユニークな社内の取り組みをアピールして注目してもらおう」というような取り組みです。

職場を変えるところからスタートするのは、一見、遠回りに感じるかもしれません。そもそも定着率が高い職場であれば、焦って人を採用することもなくなります。その、時間的余裕が良い人をじっくり選べる採用活動につながることは言うまでもありません。

 

求職者は企業の採用サイトを見て応募を決める

では、目の前にいない求職者に対して、どのように情報を伝えていけば良いのでしょうか?
商品購入と同様に、転職活動をする人は、常に企業のWebサイトで情報を収集しています。

転職を考えたら、まず、求人メディアで自分の能力が活かせそうな仕事があるか探します。または人材紹介のエージェント連絡をする人もいるかもしれません。そこで、自分の希望に合致する求人の一つとして御社を知ったとして、いきなり応募をするでしょうか?

多くの求職者は、まず企業の情報を集めます。企業サイトや採用サイトで、どんな事業をやっているのか、どんな職場なのか調べます。さらに口コミサイトで、勤務していた人の評判を確認します。公式のSNSアカウントがあれば、コメントを見たりフォローします。ネットの情報で、応募するかしないか、最初の判断をします。

応募した後、書類選考の連絡を受けたら、面接に向けてさらに情報収集をします。ここでも企業サイトで、社長メッセージや事業戦略、サービスのラインナップなどを確認します。メディアに掲載された社長のインタビュー記事などを検索して、会社の方針や仕事のイメージを膨らませます。

面接もうまくいって内定が出たとします。転職活動で一社のみということは少ないでしょう。複数の内定が得られれば、どの企業に入るべきなのか、本当にこの会社で大丈夫か、考えます。その際も、企業サイトや再度口コミサイトなどを再度確認するでしょう。

求職者にとって、企業の情報に触れる時間は、リアルの面接の時間よりも、ネットの情報を閲覧する時間の方が長いのです。デジタルの時代になって、人は、真っ先にオンラインで情報を検索して、その情報を信じて行動します。ネットに十分な情報がなければ、わざわざ確認しようとはせずに「存在しないもの」と判断してしまいます。

 

まず自社のWebサイトのコンテンツを充実させるべき

このような求職者の行動に対して、企業側の対応はどうなっているでしょうか。求人メディアには、お金を払って最新の情報に更新しているのに、自社Webサイトの採用ページはほったらかしという企業が少なくありません。求人サイトの求人票のページには、必ず企業サイトへのリンクが貼られています。求人メディアと、自社サイトの募集要項が異なっているとすると、応募者に不信感を抱かせます。ここは最低限、更新しておくべきです。

他社は、働きやすそうなオフィスの写真や、福利厚生について詳細な情報があるのに、あなたの会社が事務的な募集要項だけだとしたら、その時点で差がついてしまいます。面接の時に口頭で説明すれば良いと考えていても、応募そのものを見送られてしまうかもしれません。

最近では、採用面接の際に、会社を紹介するための資料をサイトで公開する企業も増えています。応募者が履歴書を出すように、企業側も基本的な情報を先に提供するのです。そうすることで、応募者が会社についての理解を深められるとともに、面接の限られた時間では、お互いのことをある程度把握している前提で、より業務の詳細について、突っ込んだ話ができます。

Webサイトの情報が豊かであるほど、イメージが膨らみます。複数に応募することを考えると、より情報量が多い方が親近感が増すでしょう。あなたの会社には、他社にない魅力がたくさんあると思います。しかし、それを外向けに情報発信しなければ、転職者に共感を得ることはできません。

求職者からは、企業サイトは常に注目されているのです。そして常に他社と比較されている、という意識を持つべきです。自社のWebサイトをきちんと整備することは、良い人を採用するための第一歩なのです。

 

今が人材採用の考え方を見直すタイミング

今後、就業人口が減少に向かう中で、これまでの採用活動を続けていても、十分な人材を獲得できなくなるのは明かです。これからは、働き手が企業を選ぶ時代です。これまでのように「募集して来てくれた中から選ぶ」という考え方から、マーケティング視点で「応募したくなる仕掛けを持つ」という発想の転換が必要なのです。そして求職者と企業の接点となるのが自社Webサイトです。この後、自社Webサイトを見直して、職場の魅力がきちんと伝わる内容になっているか検証してみてはいかがでしょうか。

 

石原 強 (Tsuyoshi Ishihara)

株式会社アーチャレス 代表取締役社長 / デジタルマーケティングディレクター Webの黎明期である1996年からこれまで20年以上、大手企業のWebサイト構築、運用を手がけ、ネット戦略立案から社内体制づくりを企業担当者とともに実践してきたデジタルマーケティングのエキスパート

ご相談はこちらから

Employee Engagement  採用マーケティング   採用メディアに募集を出して応募者が来るのを待つのではなく、自社のWebサイトとデジタルツールを組み合わせて、見込みある人材に企業側からアプローチします。応募者の獲得を自社で行う仕組みを持つことで、採用コストを抑えて望む人材を確保することが可能になります。 詳細を見る