【テンプレ&例文付き!】誰でも30分で作成できるRFPの書き方

Brainstorm against business interface with graphs and dataRFPの書き方が分からない...

書くことが多すぎて作成が大変...

こんなことで悩んでいませんか?

RFP(提案依頼書)は、本当に記載することが多く、かつ正確に書かなければこちらの要望が正確には伝わらないという本当に厄介なものです。

しかし、RFPには書き方のルールがあります。このルールさえ、知ることができれば、実は無駄な時間をかけずに、最高のRFPを制作することができます。

「RFPに書くべきことは何か?」

「RFPを記載するために必要な情報は何か?」

この様なことを調べて、それらを実際の制作にいちいち活かしていくのは時間も労力もかかります。

 

そこで今回は、過去、200件以上のRFPを読みこんで提案をしてきた私が、RFP制作の流れとコピペで完結できる例文を用意しました。

ぜひ、この記事をブックマークに入れるなどして、テンプレをダウンロードし、そちらを基に制作をしてみて下さい。

本記事の読み方

1.RFPのテンプレをダウンロード

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2.テンプレを参考にしながら、記事を読む

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3.記事内にある例文を選び、テンプレ資料にコピペ

 

Webサイト提案依頼書(RFP)テンプレートをダウンロード

 

この記事を基にRFPを制作すれば、調べて→制作という無駄な工数を削減することができます。

ぜひ必要な箇所を読みながら制作をしてみましょう。

 

1.RFP(提案依頼書)を書く前に準備する2つのこと

 

RFP制作に入る前に必ず準備しておくべきことが2つあります。

具体的には以下の通りです。

 

PFP作成前に必ず行うべき2つのこと

概要 効果
①社内関係部門からのヒアリング 担当者とその他の関係者との間に認識のズレがる状態でRFPを作成してしまうと、制作後に大幅な修正をする必要が出てくる。

細かいところま認識のズレを修正しておくことが重要。
②制作会社の選定基準 いざ、RFPを作成しても、コンペに参加した企業の選定基準が曖昧であると、選定時に適切な企業を選定することができなくなってしまう。

 

これをやらなくても、RFP制作自体は可能です。しかし、上記を事前に確認しておくことによって、徹底して「ムダ」を削減することに繋がります。

要らない時間、要らないコスト、要らない労力を少しでも削減するために、まずはこの章に書いてある内容を確認しましょう。

 

1-1.プロジェクト各担当者からのヒアリング

プロジェクトに関わる担当者にしっかりとヒアリングをして、今回のWebサイトの仕様を決めていくことが必須です。

具体的には以下の部門の担当者に話が聞けると良いでしょう。

 

RFP制作前にヒアリングしておくべき社内関係者

  • マネジメント層

  • マーケティング部門

  • 営業部門

  • システム部門


 

上記のような各部門の担当者に対して、しておくべき質問は以下の通りです。

 

・マネジメント層:主に費用対効果の面でのヒアリング

私はこれまで100以上のWebサイトを構築に関わってきましたが、担当者とマネジメント層の間で認識の齟齬が最も多いのは、「費用対効果」についてです。

 

マネジメント層がプロジェクトにおいて重視しているのは、「いくら」のコストをかけると「どのくらいの利益」が生まれるのか?です。

そのため、RFPを作成する前に以下は必ず詰めておきましょう。

  • 今回のWebサイト構築にかかる予算の上限

  • 期待している費用対効果の目安

 

そもそもWebサイトというのは、直接的に利益に結びつくことは少ないものです。ECサイトであっても、リニューアルですぐに売上が倍増するわけではありません。

どれだけの費用をかけて、どのような効果を、どの程度の期間で達成することを期待しているのかが決まっていないと、Webサイトを構築する上での「優先順位」が決めづらくなります。

 

例えば、今回のプロジェクトが「製品の売上向上」である場合、予算の中で、ユーザーの使いやすさを向上する「デザイン」の優先順位は上がるでしょう。

一方で、「集客力の向上」であった場合、デザインよりもユーザーを引き付けるコンテンツ強化の方が優先順位は上がるかもしれません。

 

このように、大枠の予算と期待する効果が明確であればあるほど、RFPに記載すべき内容が明確になるのです。

そのため、マネジメント層に対しては、「費用対効果」面でのヒアリングをするようにしましょう。

 

・マーケティング担当者:Webサイトに期待する効果のヒアリング

マーケティング担当者に対しては、Webサイトが顧客に対してどの様な立ち位置にいるのかを主にヒアリングすることが重要でしょう。

先程の例同様、「製品の売上向上」と「集客力の向上」では、構築していくWebサイトの方向性が異なります。

 

「製品の売上向上」であれば、既存の顧客や競合企業のユーザーの来訪を想定して、サイトを設計します。「集客力の向上」ですと、これまでの利用者以外も対象になるので、これまでとは異なる考え方でサイトを設計する必要があるかもしれません。

そのため、マーケティング担当者には、「Webサイトがどの様な立ち位置にあるものか」を必ずヒアリングする様にしましょう。

 

・営業:ユーザーの特色をヒアリング

一見、Webサイト構築とは関係ない様に感じる営業ですが、しっかりとヒアリングする様にしましょう。

 

具体的に聞くことは、自社製品やサービスを利用する「ユーザーの特色」です。営業は基本的にユーザーから一番近い位置にいる人です。

そのため、「どの様なユーザー対して、どんな情報を提供にすれば最も成果が上がるのか」に対して具体的なヒントが出てくる可能性があります。

 

・システム部門:システム構成図などに関するヒアリング

もしあなたがシステムに詳しくない場合は、システム構成図など、システムに関する情報はシステム部門に準備してもらうことになります。また、制作会社から提案を提案されたシステムの妥当性を判断してもらうことになるでしょう

 

そのため、現状のシステムの概要、システム改修する上で考慮すべき事項、提案前に提供しておくべき情報などをヒアリング、または依頼をする様にしましょう。

お問い合わせで個人情報を取り扱う際には、サーバーやデータベースのセキュリティポリシーについて把握しておかなければなりません。

 

また、サイトリニューアルのシステム要件を明確にする必要があります。制作会社から提案を受ける際に重視すべきことについて、システム担当者の視点を事前にヒアリングすることでスムーズなRFP作成が可能となるでしょう。

 

1-2.制作会社の選定基準

RFPを作成する前に必ず、自社内で制作会社の選定基準を明確にする様にしましょう。

明確にしておくことで、コンペを開催してから実際にリニューアルに移るまでがスムーズに進むことができます。

また、制作会社が決定してから、社内での不満などが出づらくなることも期待できます。事前に基準を決める様にしましょう。

 

2.RFP(提案依頼書)の基本構成

RFP(提案依頼書)の基本構成は以下の通りです。

RFP(提案依頼書)の基本構成

  1. 表紙

  2. はじめに

  3. 背景・課題

  4. 目的・目標

  5. 期間・予算

  6. 依頼する範囲

  7. 要望・制約条件

  8. 提案手続き・提出物

上記の順番で記載すれば、しっかりとこちらの要望を通し、かつスムーズなコンペが開催できる内容となります。

 

それぞれについて解説していきますので、以下のテンプレをダウンロードし、見比べながら読み進めてみて下さい。


Webサイト提案依頼書(RFP)テンプレートをダウンロード

 

2-1.RFP(提案依頼書)の書き方:表紙

表紙はシンプルに「何のRFP」かということが伝われば大丈夫です。

例えば、以下のように制作する対象を明記するのが一般的です。

  • Webサイトリニューアル

  • キャンペーンサイト制作

  • 顧客サポートサイト制作

あとは、会社名と部署名の記載はする様にしましょう。

「表紙」の記載例:

 

2-2.RFP(提案依頼書)の書き方:はじめに

こちらでは、表紙と同様で「Webサイトリニューアル提案依頼をする」ということを簡潔に記載しましょう。

特に最初に強調しておきたい事項があれば記載します。

例えば、新製品の導入時期や、売上や原価など、ビジネスの機密情報が含まれている場合は、関係者以外の書類閲覧を制限することや、NDAの締結が必要な旨を記載します。

「はじめに」の記載例

特に最初に伝えておくべきことがない場合は、以下のテキストのコピペで大丈夫です。

弊社コーポレートサイトリニューアルに際し、皆様より、本依頼書に基づいた具体的なご提案を希望しております。


今回提供させていただきます提案依頼書には弊社の現状、要望等を記載しております。各社におかれましては、事前もしくは今後、取り交わさせていただきます「秘密保持契約書」(NDA)に基づいた慎重なお取扱いをお願い致します。

 

2-3.RFP(提案依頼書)の書き方:背景

続いて今回の提案依頼の背景を記載しましょう。

ここでは、以下を留意して記載をする様にしましょう。
・Webサイトのリニューアルに
至った経緯、現状

・対象となるサービスの市場環境変化や自社のビジネス課題

・新規ビジネスであれば、ビジネス自体の説明


「背景」の記載例

ここで、ビジネス背景を明確にすることによって、今回のプロジェクトの方向性を制作会社が把握することできます。

さらに、勘の良い制作会社であれば、ビジネスで何を達成したいのかを深堀し提案の精度をあげられるので、あなたの求める提案に繋がりやすくなります。

 コピペできる様にテンプレを用意したので、ぜひあなたの状況に合わせて使ってみて下さい。

 ・サイトリニューアルの場合

現在のWebサイトは、20XX年4月に公開したもの。IR関連の情報については都度更新しているが、特に製品・サービス紹介ページはほぼ追加・更新が行われず、現在の営業内容とのズレが生じている。

弊社の中長期経営計画(事業戦略)にWebサイトの取り組みが適合しなくなっている。特に「〇〇サービス」「〇〇サービス」の利用機会の拡大が優先順位の高い取り組みとなる。

そのため本リニューアルではサービスのメインターゲットに最適な情報提供ができるWebサイトにすることを第一に考えている。

さらに、デザインや機能を最近のトレンドに合わせること、また、情報を最新の内容を保つために、社内で管理できる仕組みが必要不可欠となっている。

・新ビジネスサイトの場合

201×年より提供を開始した〇〇〇サービスは、新サービスの立ち上げが順調で3000人を突破した。

今年度より新たなターゲットである〇〇を対象としたサービスを強化するため、情報提供およびプロモーションを展開するための特設サイトを開設することとなった。

利用者の増加に伴いお問い合わせが増加しており、電話対応のコストが増えている

電話問い合わせを減らし、オンライン上のサポートを充実させることで、顧客サポートのコストを削減し、顧客満足度を向上したい。

・ECサイトの場合

〇年の開設以来、利用者10,000人を超えて、毎月の売上は1000万円を超えた。昨年度より利用率が横ばいとなっているため、新たな〇〇〇カテゴリーの取扱を開始した。

バックヤードの業務も煩雑になっており、商品管理システムを入れ替えることとなり、〇月導入に向けてプロジェクトが進行中。

8割の会員が利用するスマートフォンでのサイトの利便性の向上や、新たな決済手段の導入を目的としてECサイトを全面リニューアルすることとなった。

・キャンペーンサイトの場合

〇〇〇サービスの認知獲得、新規契約獲得を目的として、201×年5月よりキャンペーンを実施する。TVCMをはじめとしたマスメディアへの広告出稿やイベントを計画している。

キャンペーンの概要とキャンペーン中の情報発信、プレゼントやイベントの応募受付のために、特設サイトを開設する。

オンラインとオフラインをつなぎ、参加者に楽しんでいただけるようにしたい。

 

2-4.RFP(提案依頼書)の書き方:課題

「課題」は「背景」を基に何を改善する必要があるのかを明確に伝えるための項目です。ここでは、完結に、できれば箇条書きで記載する様にしましょう。

アンケートやユーザビリティ調査の結果や、外部からの指摘など裏付ける資料があれば、別添付で提供しても良いでしょう。


「課題」の記載例:

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あなたのリニューアルの課題ごとによくある「課題」をいくつか記載しました。

ぜひ、こちらを参考に「課題」の記載を行って下さい。

・マーケティング課題の場合

見込顧客の集客が十分にできていない

  • 見込顧客向けのコンテンツが不足していて、サイトの検索順位が低い

  • 来訪したユーザーを回遊性が低く、サイトの集客が製品やサービスページへの閲覧につながっていない

・ブランド課題の場合

企業のブランディングが弱い

  • 企業の沿⾰、ブランドヒストリーや品質、技術におけるバックグラウンドが分かりにくい。

  • ⼊社希望者やステークホルダー向けの情報が不足しているために企業の理解が得られない

・セールス課題の場合

営業を支援する情報が⼗分に提供できていない

  • 製品情報はカタログとほぼ同じで、Web独⾃の情報(動画、納⼊事例等)がほとんど掲載されていない

  • 製品ページから資料請求やお問い合わせページへの誘導ができていない

  • Webをベースにしたプロモーション、検索エンジン対応や公式SNSとの連携ができていない

・販売課題の場合

利用者の使い勝手が悪い

  • 競合に比べて、商品の情報量が少なく特長や魅力が十分に伝わらない

  • 検索機能が使いにくく目的の商品に辿り着けない。機能比較もしにくい

  • カート(申込)導線の途中離脱が多いため、顧客を取り逃がしている

・サイト運用課題の場合

Webサイトの更新性が低い

  • HTMLが分からないと更新ができないため、内部で対応できない

  • 外部へ発注するため、公開まで時間がかかりコストも増加している

 

2-5.RFP(提案依頼書)の書き方:目的

「目的」は「課題」を基に今回のプロジェクトの方向性を明確にするためのものです。ここでは、「目的」を完結に、できれば箇条書きで記載しましょう。

「目的」の記載例:

以下では、よくあるリニューアルの目的を記載しました。

ぜひ、こちらをコピペしてご活用下さい。

・マーケティング目的の場合

訪問者数の増加、会員登録数の向上

  • 訪問者が目的とする情報へ素早く到達できる構造とする

  • 幅広いユーザーに情報できるようにアクセシビリティに対応する

・セールス目的の場合

サービスの認知・理解向上

  • 主力の「〇〇サービス」を訪問者にわかりやすく説明し、特長や他社との違いを理解していただくことで、これまでと異なるターゲット顧客を獲得する

  • コンテンツを拡充し業界における企業としての提案力、技術力の高さをアピールする

顧客サポートの充実、活用支援

  • 店舗(施設)検索機能や店舗情報ページを充実させて、来店促進を図る

  • マニュアルやFAQなど利用者をサポートする情報の充実によりサービス利用を促進し顧客満足度をアップする

・販売目的の場合

サイトの利便性の向上

  • 訪問者が目的とする商品情報へ素早く到達できる構造とする

  • 来訪者に適切なレコメンドをすることで、クロスセル、アップセルにつなげる

  • 申込手続きの導線を見直して途中離脱を防ぐことで、CVRを向上する

・ブランディング目的の場合

弊社ブランドの理解向上

  • 訪問者が目的とする情報へ素早く到達できる構造とする

  • 幅広いユーザーに情報できるようにアクセシビリティに対応する

・投資家向け、採用目的の場合

  • 採用の応募者に対して、魅力ある制度の応募者を増やす

  • 投資家に対して、事業や業績について速やかに提供できるようにする

・運用業務効率化の場合

  • 社内の各部門でスムーズな情報発信ができるようにする

  • 広報部によるコンテンツチェックと承認が容易にできるようにし、ガバナンスを強化する

  • 現在、外注しているページ制作・更新作業、アクセス分析業務を内製化する

 

2-6.RFP(提案依頼書)の書き方:目標

続いては、今回のリニューアルの目標を記載します。

目標はできるだけ、定量的に測れる基準で記載する様にしましょう。そうすることで、今回のリニューアルの目標が誰の目から見ても同じ水準となるためです。

現状の数字と、それをどのくらいの数字に変えたいかということも、具体的に数値で示しておくべきです。2割増しにするのか2倍にするのかでは、やるべきことも変わってくるからです。


「目標」の記載例:

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サイトリニューアルのRFPでよく記載される目標(指標)は以下の通りです。

サイトの利便性向上の場合

求める情報へと最短で誘導し、ユーザーがストレスなく情報取得できる導線設計

  • ランディングページの直帰数・率の低下

  • 1訪問あたりの閲覧ページ数、閲覧時間の向上

  • CTAのクリック数(資料請求、見積依頼、お問い合わせ)

・サービスの集客、リード獲得の場合

ユーザーニーズに適したサービスを提示し、CV誘導による営業コンタクト増加

  • 毎月の訪問者数、ユーザー数の向上

  • 資料請求数、見積依頼数、お問い合わせ数の向上

・契約獲得、売上の場合

求める情報へと最短で誘導し、ユーザーがストレスなく情報取得できる導線設計

  • オンライン見積数、サービス申込数

  • 商品購入数・金額

・投資家向け、採用向けの場合

投資家向けサイト(採用サイト)のデザイン、コンテンツを強化し、ユーザーへ訴求力を向上

  • コンテンツの閲覧数

  • 資料ダウンロード数

  • 採用エントリー数

・更新業務効率化の場合

オンラインの情報を充実させてコールセンターの負荷を軽減

  • セミナー登録数、資料ダウンロード数

  • マニュアル、FAQの閲覧数

サイト更新業務を内製化できる仕組みを導入し更新業務を効率化

  • サイトの内部更新(外注コストの低減)

 

2-7.RFP(提案依頼書)の書き方:期間・予算

続いては、今回のプロジェクトの期間と予算を記載します。

プロジェクト期間は、プロジェクトいつスタートして、サイトをいつ公開したいのか。わかる範囲で詳しく記載しましょう。スケジュールは線表を用いるのも効果的です。


「期間・予算」の記載例:

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公開日が他のずらせないイベントと関連がある場合は明記しておくことで、プロジェクト開始後のスケジュール遅延を防げます。

  • 〇月〇日の新サービスのプレス発表日に間に合わせたい

  • 〇月〇日の会社の10周年イベントに間に合わせたい

  • 〇月〇日の決算発表会開催日に合わせたい

プロジェクト中に、社内承認や関係者への情報共有で必須のことがあれば記載しておくとよいでしょう。

  • 開発に入る前にトップページデザインは社長と担当役員承認が必要

  • 公開一ヶ月前に営業やパートナーへの新サービスの説明が行われるため、そこで販促ツールと一緒にサイトも確認必要

  • 公開前に運用業務担当者へページ更新のためのCMS操作レクチャーが必要

予算は、公開までにかかる初期費用と公開後にかかる費用を明確に分けて記載しておくと提案時のブレが少なくなります。

必ず予算内に収めて欲しいのか、多少検討の余地があるのかは、注釈で記載します。

  •  リニューアル予算(初期開発費用)  1,000万円

 本予算での開発が困難な場合、貴社見積案をご提示ください

 公開後の運用・保守費は別とします

実際には、予算が膨らむ場合多いので、あまりぎりぎりではなく、全体予算の70%~80%程度で提示しておくのが無難です。

 


2-8.RFP(提案依頼書)の書き方:対象範囲

ここではプロジェクトの依頼範囲を記載します。
対象範囲が不明瞭であると、各社からの提案に差異が出てしまうので、対象範囲はできる限り詳細に書くようにしましょう。

考慮すべきポイントは以下の通りです。

  • 対象となるサイトの一覧とページ数

    • 見た目上一つのサイトでも複数ドメイン、サブドメインを設定している場合は、別のサイトとして記載。

    • オンライン広告用のLP、特定ユーザー向けのクローズドページ等、公開サイトからリンクしていないコンテンツがあれば記載

    • リニューアル時に追加したい機能やリプレースしたい機能があれば記載

  • 依頼業務

    • サイト設計、デザイン、テンプレートまでの依頼なのか、コンテンツの量産やCMSへの投入も依頼するのか

    • コンテンツやHTMLページの制作なのか、CMSやMAなどのツール導入、システム開発まで依頼するのか

    • 公開後のサポートや運用更新、システム保守は依頼するのか、自社や既存ベンダーで実施するか

  • 対象外

    • サイトの中でも対象外にしたいコンテンツや機能があるか

    • リニューアル後も継続して利用するシステムはあるのか

上記について記載した上で、サイトマップやシステム構成など制作者の理解を助ける詳細の資料があれば、別添付で提供しても良いでしょう。

「プロジェクトの対象範囲」記載例

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依頼業務の場合

  • Webサイトの設計・デザイン・HTMLコーディング

  • Webサイトに関連するシステムの要件定義、設計、開発、公開後の運用保守

対象となるサイトの一覧とページ数の場合

  • コーポレートサイト (https://www.xxxxx.co.jp/)   300ページ

  • 採用サイト (https://saiyo.xxxxx.co.jp/)  15ページ

  • 広告用LP (https://www.xxxxx.co.jp/lp/)5ページ

リニューアル時に追加/リプレースしたい機能の場合

  • オンライン見積機能の追加

  • FAQ検索機能の導入(リプレース)

  • サイト管理用のCMSの導入(リプレース)

対象外範囲の場合

  • 会員サイト (https://www.xxxxx.co.jp/)はリニューアル対象外

  • Webサイトを設置する、ネットワーク、サーバーの設計・構築は、別途システムベンダーで実施

公開後の運用・保守の場合

  • 公開後のコンテンツ更新は〇〇部、システム保守はシステムベンダーで実施

リニューアル後も継続利用の場合

  • 現在、コーポレートサイトで使用している株価表示ツールは引き続き使用する想定

  • アクセス解析で使用しているGoogleAnalyticsは引き続き使用する想定

 

2-9.RFP(提案依頼書)の書き方:オプション提案

プロジェクトでは必須とはしていないが、予算におさめられるなら、実施したいことや公開後に必要になる可能性があること、などを「オプション提案」として記載することができます。


オプション提案も選考の一つの基準となり得ますので、中長期的に必要になる可能性がある提案に関しては積極的に記載する様にしましょう。

「オプション提案」の記載例:

よくあるオプション提案としては以下の通りです。

Webサイトへの集客施策の場合

  • リニューアル後のサイトにターゲットとなるユーザーを集客する方法をご提案ください

  • 広告、コンテンツ制作、SEOなど手法は問いません、最適と考える集客方法をご提示ください

データ収集や分析の場合

  • 顧客情報やユーザー行動履歴の収集を行う仕組みをご提案ください

  • 収集したデータの集計を効果的に行う手法や機能、データの活用方法についてもあわせてご提案を希望します

継続を想定した機能をリプレースも検討する場合

  • サイトを運用するCMSを変更した方が良いとお考えの場合、その理由とメリットをご提案ください

具体的な内容は指定せず、自由に提案させる場合

  • 前項で記載した、サイトの目的や目標達成のために必要と考えるコンテンツや機能があれば、ご提案をお願いします。

 

2-10.RFP(提案依頼書)の書き方:要望・制約条件等

「要望・制約条件等」を記載しましょう。
ここまでは、主に今回のプロジェクトの前提条件を記載していましたが、ここからは具体的な要望を記載することになります。

まずは、このページで全体を通して要望したいこと、制約条件を記載しましょう。

「要望・制約条件」の記載例

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よくある「要望・制約条件」の例としては以下の通りです。

制作要望の場合

サイト設計について

  • ビスの認知向上、興味喚起、理解促進につながる施策としてください

  • 将来の新カテゴリ、新サービ追加が可能な分類・サイト構成してください

  • リニューアル対象外としたWebサイについては変更しませんが、弊社のサービスとして適切にリンクするようにしてください。

デザイン

  • 弊社にとって、最適なサイトコンセプトとデザインをご提案下さい

  • 利用するユーザーのITリテラシーに合わせ、使いやすいデザインとしてください

  • 各サイトが弊社のサービスであると認識できるよう、デザインに統一性を持たせて下さい

SEO対策

  • 構築にあたって、検索エンジンへ配慮した設計、開発手法の採用をお願いいたします

  • 弊社サービスのターゲットを集客するキーワードのご提案をお願いします

システム要望

CMS設計・開発

  • ツール選定にあたっては、オープンソース、商用CMSを問いません。最適と考えるツールをご提示ください

  • 社内での運用を前提に、HTML等の専門的な知識を要せず利用可能な管理画面の設計としてください

  • 公開後の運用担当者向けの操作マニュアルの提供をお願いします

サイト内検索

  • 今回構築するコーポレートサイトにサイト内検索機能を実装してください。クラウドツール、フルスクラッチなど、導入方式は問いません。最適と考える方法をご提示ください

  • ユーザーの入力を支援する、キーワードの候補(レコメンド)機能を実装してください

テスト・公開準備の場合

動作確認

  • 下記の閲覧環境で正常動作すること(表示崩れや文字化けなどが発生しないこと)を確認してください

    • PC Windows10 :ChromeFirefoxEdge

    • PC MacOS X :Safari

    • SP Android 9.0 :Chrome

    • SP iOS 14 :Safari

コンテンツの移行について

  • コーポレートサイトのコンテンツは、すべてCMSに登録してください

  • データ登録および確認作業を行える体制とスケジュールをご提案ください

研修の実施について

  • 公開前にサイト管理者(1~2名程度)向けに、導入するCMSの操作に関する2~6時間程度の研修会を開催すること

契約関連の場合

提案書作成の費用について

  •  今回の提案書作成に関して生じる諸費用については各社が負担するものとする。

契約について

  • 受注契約時に基本契約・制作請負契約を締結する。

  • 納品対象となるプログラムソースや画像、写真等の所有権、利⽤権、⼆次的著作物の利⽤権等の権利は、弊社に帰属されるものとする。


納品物について

  • 本プロジェクトに係わる納⼊物⼀式が納⼊期⽇までに納⼊されていること。

  • 納品物は電⼦データをメディア媒体に保存したものを指定場所へ納品すること。

  • 本プロジェクトにおける納⼊成果物は、以下とする。

    • サイト設計資料(サイトマップ、ファイルリスト等)

    • CMS運⽤マニュアル

    • テスト結果報告書

    • データ⼀式(デザインデータ・プログラムファイル)

      その他、協議の上必要となる場合があります。

 

2-11.RFP(提案依頼書)の書き方:提案手続きと選定スケジュール

最後に提案手続きと選定スケジュールについて記載をしましょう。

ここでは、依頼から選定に向けた詳細なスケジュールを記載します。
ポイントは以下の通りです。

  • 日付だけでなく時間も指定する詳細なスケジュールを記載する

  • 質問を受け付ける日も期限を切り、回答するタイミングも明記する

スムーズなコンペのためにも、細かくスケジュールを区切ることがポイントです。

「提案手続きと選定スケジュール」の記載例

2-12.RFP(提案依頼書)の書き方:提出物と連絡窓口

最後に提出物と連絡窓口を記載します。

提案書に記載して欲しい項目や、見積書の項目の分け方をある程度指定しておくと、
提案する側もわかりやすく、選定する際に比較しやすくなるのでおすすめです。

「提出物」の例

提案書の場合

本書に記載されている提案依頼事項に基づき、実現に向けての方法、手段を検討し、その回答についてご提出ください。提案書には以下の項目を必ず含んでください。

  • Webサイトリニューアル案

    • 新サイトの企画・コンセプト

    • サイトのデザイン案(トップページ、サービス情報ページ)

    • 想定スケジュール

  • プロジェクト管理/制作・開発体制

    • 参画予定のプロジェクトマネジャー、デザイナー、メンバーのプロフィール

    • 本プロジェクトの類似実績があれば

    • プロジェクトの進行方法(定例会、報告会等)や利用する管理ツール

見積書の場合

御社のご提案を実現するために必要な費用を算出しご提示ください。

その際、以下の事項を含んでください。 

  • 見積りにおける前提及び制約条件を記載してください。

  • 初期費用は、サイト設計、システム開発、ページ量産、ツール費用は、分割して御見積ください。タスク単位でできるだけ細かくして算出をお願いします。

  • 各Webサイトにおけるページ数は、現行サイトのページ数と同等程度を想定してください。 

  • 本要求に沿った初期構築費用とは別に、リリース後の運用、ツール費用は別途年額・月額をサービスごとにお見積りください。 

  • オプションで提案いただく場合は、上記の初期費用、運用費用とは分けて見積金額を提示してください。 

 

提案に関する担当窓口を記載します。内容によって窓口を分ける場合はそれぞれ対応する範囲を明示します。連絡方法もメールか電話なのか、連絡手段を指定するとやりとりがスムーズです。

「対応窓口」の記載例

記載例

連絡先

  • 提案内容に対する連絡先、質問の送付先

    •  担当部門名:広報部

    •  担当者名:山田 花子

    •  E-mail:hanako-yamada@xxxxx.co.jp

  • 提案依頼書の送付先

    •  担当部門名:システム部

    •  担当者名:田中 一郎

    •  E-mail:ichiro-tanaka@xxxxx.co.jp

質問・問い合わせ、素材の依頼について

  • 基本的に電子メールにてお願いします。

  • 電話、口頭での質問はご遠慮願います。

 

3.RFP(提案依頼書)が原因のよくある失敗

RFPを初めて制作する人は、プロジェクト経験も少ないでしょう。普段はサイトの運用をしてサイト制作に慣れていても、リニューアルプロジェクトでは失敗をしてしまう人が多いです。
なぜなら、RFPは記載するポイントが多く、かつそれぞれのポイントで制作会社に対して正確に抜けもれなくテキストで伝えることは難しいためです。

そこで、私が過去に携わった関係者から聞いた、RFPの不備が原因となったよくある失敗例を紹介します。

 

3-1.各社の提案がばらばらで決められない

様々な提案を見てみたいという意図で、細かいことを記載せずに「自由に提案して欲しい」と3社に伝えた。

結果、A社はサイトが使いにくいことが問題なので、デザインを重視したリニューアルをすべき、B社は訪問者を増やすべきだから、SEOを意識したコンテンツを制作すべき、C社は運用のコストダウンのためにCMSの導入すべき、と3社の提案はばらばらとなった。

それぞれ一長一短あり、社内の意見も割れてまとまりません。最終的に役員から「再度要望を整理してから実施するように」という指示がでて、リニューアルプロジェクト自体が延期になってしまいました。担当者は、依頼した制作会社に説明にまわることとなり、大変気まずい思いをすることになりました。

 

3-2.デザイン制作で大幅な手戻りが発生

公開前にトップページを依頼したら、社長からNGが出た。何度も修正を繰り返すしてやっとOKが出たものの、サイト全体にかかわるナビゲーションにも及んだため、これまで作成済みのページも修正しなければならなくなった。

しかし「もともと決めた公開スケジュールが遅らせてはいかん」という社長からの指示。制作会社からは「途中でデザインのOKはもらって進めたのだから、この段階で大幅な修正で公開日を守るなら特急料金が必要」と板挟みになってしまいました。

 

別の案件では、リニューアルで統一したデザインで作成するものとして進行。営業当部門の確認にまわしたところ、個人向けと法人向けのサービスはターゲットが異なるのだから別のデザインにすべきという意見がでて納得してもらえない。

制作会社からは、「デザインテンプレートのCMS組み込みやコンテンツ登録をやり直さなければならない」という理由で、スケジュールもコストの見直しとなった。社内の稟議を取り直すことになり、上司から怒られ、始末書を提出させられることとなった。

 

重要な承認事項はスケジュールに組み込んでおかないと、公開日が遅れたり余分なコストを支払うことになります。

 

3-3.システム導入をあきらめるしかない

入念な比較をして、これがベストと考えたCMS導入を決めました。しかし、プロジェクト開始後の調査で、導入しようとしていた自社サーバーには導入できないことが判明。

新たにサーバーを準備する費用は見込んでいなかったため、自社サーバーに導入可能なCMSを選びなおすことになった。

 

新たにCMSを導入してテストでは問題なかったので公開したら、サイトの表示が遅い。制作会社に原因を調査してもらったところ、「同じサーバーに入っている別のアプリケーションが原因ではないか?」という回答。しかし、そのアプリケーションは社内の業務で使っているために、停止させるわけにもいかない。

CMSを止めて、静的なページを配置することして、管理用に別サーバーを立てることになったが、再構築にあたっては、手作業の更新、CMSへのデータ再登録と移行期間中は2重作業を強いられた。

 

他にも、導入後のサーバー、システムの保守は自社で行う想定でいたが、自社で対応できるサーバーOSではないため、導入した会社に保守を任せるしかなく、公開後に達成すべきコスト削減ができなくなったといった事例もあります。

 

システムは機能としては有効でも、前提とするインフラやサーバー環境に依存する面もあるので、前もって情報共有を行わないと、いざ本番となってトラブルが発生することがあります。

 

3-4.プレスリリースに公開が間に合わない

サービスの開始をサイト公開日としていたが、ひと月前にプレスリリースを配信することとなっていたが、それを制作会社に伝えていなかった。

プレスリリースにはサイトのURLを記載しようとしていたので、「公開予告ページを1ページ追加で作成して欲しい」と伝えたところ「それはできない」という回答。サイトは公開前のため非公開の状態。予告ページを公開するためにはドメインの設定変更が必要だが、手続きにも時間がかかるために、間に合わないということでした。

結局、URLの記載はあきめざるを得ない、という判断になりました。

 

3-5.必要だった納品物が含まれていない

公開後1年たって、サイト内で使用している図版を更新する必要が出てきた。運用している会社に編集を依頼したところ、サイトに掲載されている画像ファイルではなく、編集可能な元ファイルがないとできない。という回答。

リニューアルを依頼した会社に元ファイルを提供して欲しいと依頼したら、「納品物に含まれていないので、別途費用がかかる」と言われ、追加のコストを支払うことになった。

 

このケースでは、追加コストで済みましたが、制作時のデータを依頼したら「担当者が辞めてしまったので、わからない」「制作事業を撤退したので対応できない」というような回答でやむなく作り直した。という話もよく聞きます。

必要な資料やデータは、納品時にきちんと受け取っておかないと、後で受け取ることができるとは限りません。

 

RFPを正しく制作することは、このようなプロジェクトの失敗を避けることができるのです。

 

4.初めてのRFP制作はアーチャレスにお任せ下さい

要望通り、またはそれ以上のリニューアルを成功させるためには、詳細な部分まで作り込まれたRFPを制作する必要があります。

しかし、RFPは状況や要望によって意識するべきポイントが異なります。
そのため、多くの方はRFPだけで要望を伝えきれずに、その後の打ち合わせなどで方向性を修正する方が多いのが現状です。

何度もRFPを制作し、慣れている方であれば問題はありませんが、社内にノウハウがない等で制作に工数がかかってしまっている方も多いのではないでしょうか?

そんな方はぜひ一度、弊社にご相談下さい。
まずは無料相談・見積もりからお気軽にご連絡頂ければと思います。

石原 強 (Tsuyoshi Ishihara)

株式会社アーチャレス 代表取締役社長 / デジタルマーケティングディレクター Webの黎明期である1996年からこれまで20年以上、大手企業のWebサイト構築、運用を手がけ、ネット戦略立案から社内体制づくりを企業担当者とともに実践してきたデジタルマーケティングのエキスパート

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