聖光学院中学校高等学校は、神奈川県横浜市に位置する私立男子中高一貫校です。長い歴史と伝統を持つ学校として、優れた教育環境と豊かな学生生活に定評があります。
学校の公式ウェブサイトは公開から10年が経過し、デザインや利便性が低下している状態でした。特にスマートフォン対応が不十分であり、利用者の閲覧環境に適合していませんでした。さらに、蓄積されたコンテンツの更新が滞り、古い情報がそのまま残ってしまっていることも課題でした。

聖光学院の生徒たちが主役となるウェブサイト
聖光学院は、ウェブサイトの役割として、学校外への情報発信よりも、学校に通う生徒や保護者とのコミュニケーションを重視していました。生徒たちを主役として、学校生活を
見やすく役立つウェブサイトへリニューアルするために重視されたのは以下の3点でした。
1.デザインの全面刷新
最新のトレンドを取り入れ、清新かつ格式や品格を兼ね備えた「聖光学院らしさ」を感じるデザインに生まれ変わらせる。
2.スマートフォンへの最適化
生徒や保護者が普段使用しているスマートフォンで見やすく使いやすい、レスポンシブデザインを実装する。
3.コンテンツ管理の再構築
先生たちがページを簡単に更新できるシステムを導入し、コンテンツの最新化とサイトの活性化を図る。
Facebook投稿を、そのままコンテンツ化したい
聖光学院からは、システムを刷新するにあたり、これまで使用していたCMSではなく、Facebookに投稿された記事や写真をウェブサイトに直接反映させたい、という要望でした。
これまでのウェブサイトでもFacebookの投稿を、CMSでページに張り付ける形で掲載していましたが、Facebook投稿とCMS登録が2度手間なために、サイトの更新が滞ってしまうことが悩みとなっていました。
いくら優れたシステムでも使ってもらえなければ、宝の持ち腐れになってしまいます。教員が学校の情報発信のために日常的に利用しているFacebookを活用し容易に情報更新を行えるようにすることで、コンテンツの充実を図ることが目的です。
単に既存のCMSを導入するのではなく、要望をかなえるためにFacebookに投稿された記事や画像を、API経由でデータベースに直接取り込むシステムを新規で開発しました。
このシステムは、弊社の「Tovira」プラットフォームをベースにカスタマイズして実装しました。特定のハッシュタグが付けられたFacebook投稿を、自動でウェブサイトの構造にあわせて再構築します。タグは、自由に追加することができるので、新しい学校の取組み、新設される部活動の情報も反映することが可能です。
生徒たちの姿を通して聖光学院のオープンな姿勢が伝わる
ウェブサイトのデザインは、学校のカラーであるネイビーと、グレー、白でまとめられ、コンテンツであるカラフルなジュアルを引き立てます。主体となる生徒たちの学校生活が生き生きと伝わるようにデザインしました。
PCとスマートフォンの両方で表示は最適化され、余白も大きくとったレイアウトやフォントサイズの調整で視覚的にも情報が伝わりやすい構造となっています。画像の使用を増やし視覚的にも魅力的なウェブサイトへと変貌を遂げました。
公開にあたっては、過去2年間のFacebook投稿もウェブサイトに統合しました。掲載されている生徒たちの表情から、年間を通じて充実した学校生活を営んでいることが伝わってきます。
学校内を広くオープンにしていくことで、生徒を信じ、開かれた聖光学院の姿勢を体現するウェブサイトとなりました。そして、これからも日々の活動や学校の魅力を直感的に伝えるツールとして機能していくことでしょう。
この事例は、教育機関がどのようにウェブサイトを活用してコミュニケーションの質を向上させ、ユーザーニーズに応えることができるかを示す好例と言えます。