オウンドメディアの立ち上げで心がけるべきたった一つのこと

SEO対策だけではユーザーは集まらない

ウェブサイトにユーザーが集まらない。と多くのウェブ担当者が悩みます。しかし、その理由は明確です。ユーザーが求める情報がサイトに足りないのです。企業は商品の情報を掲載していれば、ユーザーは興味を持つだろうと考えます。すでに実績のある商品やサービスなら尚更です。ユーザーが求める情報と企業が伝えたいと思う情報にはギャップがあります。そのギャップはなんでしょうか。

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ウェブサイトに訪れるユーザーの大部分は、検索エンジン経由です。検索エンジンは、ユーザーがキーワードを入力します。このキーワードに合致した記載のあるページが一覧で表示される仕組みです。一覧に御社サイトへのリンクが表示され、それをクリックして訪問するのです。表示は順序があるのでなるべく早く表示されるのが有利です。そのためにSEO(検索エンジン最適化)というテクニックが生み出されました。ウェブサイトのリンク構造、HTML記述、コンテンツの内容を最適化して、キーワードに対する検索エンジンの評価を上げて、検索結果の表示順位を上げようという手法です。

 

10年ほど前までは、検索エンジン側の解析技術も発展途上であり、自社の社名や商品名で検索しても、表示されないということがありました。そのために、SEO対策は必須のものとなっていました。しかし、現在は検索エンジンの性能も上がり、そのような固有名詞であれば、制作者が特に意識しなくても上位表示されるようになっています。

 

必要な人が必要な情報を引き出せる状態になっていると言っていいでしょう。では、なぜ御社のサイトにはユーザーが集まらないのでしょうか? それは検索をする時に、御社の社名や商品名を使わないからです。検索エンジンは、シンプルにいえば検索キーワードに合致したページを表示する仕組みです。ですから、ユーザーの検索するワードが、御社のページの中に記載されていなければ、ユーザーの検索結果に表示されません。

 

ユーザーは抱えてる課題を解決したい

ユーザーの立場で、社名や商品名で検索するのは、第一にその会社に「問い合わせたい」という時です。それは、既に購入をしていて、うまくいかない、とか、気に入らないといった問題が発生した時です。「クレームを入れたい時」と考えると思い当たる節があるのではないでしょうか? 次にその会社と取り引きのある関係者、採用に応募する求職者、競合企業の社員が会社を調べにくることがあります。このように社名や商品名で検索するのは明確な意図がある顕在顧客なのです。

 

本来呼び込むべきは潜在顧客です。そのようなユーザーが検索するきっかけは、何かに「困っている」からです。相手がはっきりしていたら「問い合わせたい」になりますが、そうでない場合は「解決策を知りたい」です。ユーザーが、検索エンジンで一番最初に探すのは、商品の情報ではなく、困っている状態を脱出するための課題解決方法なのです。

 

まず、同じような課題を持った人がどんな解決をしたのか先行事例をさがします。次に、そのような分野に詳しい人や会社を探して解決のヒントになる情報を得ようとします。このような幅広く情報を集めるたい時には、社名や商品名のような固有名詞はあまり使いません。誰もが使うような一般的なワードで検索するのです。

 

「そんなことはわかっている。弊社の商品はユーザーの声を反映して開発しているから、こんな人におすすめ、とか、こんな時に役に立ちます。といった情報もきちんと載せている」その意見は至極正しい。それが多くのユーザーに届いているなら成果に繋がるはずだ。でもそうでないとしたら、何が原因なのでしょうか?それは、ユーザーが、まだ課題に気づいていない。ということです。

 

企業側からユーザーの気持ちに寄り添うべき

まず最初にやるべきことは、ユーザーに抱えている課題に気づかせることです。これまで当たり前と感じていたことに対して疑問を持たせて、今の状態はもっと良くなる可能性があると感じさせなければ、課題解決をしよう、とか、そのために商品を購入しようとはしません。

 

そのために企業が提供すべきコンテンツは、「ユーザーの課題への共感」です。「あなたは、いまこんなことに困っていませんか?」ユーザーへの「問いかけ」からスタートするコンテンツです。ユーザーがPCやスマホを見ながら「そうそう」と頷く姿を想像してください。自分の気持ちをわかってくれているという相手に心を開きます。ユーザーにこちらからの情報を受け入れる準備をささるための手続きなのです。

 

対面で営業していたら、一方的にまくし立てるのではなく、まずは相手の話を聞いて、どんなところに課題があって、商品のどこに興味を持ちそうか探ると思います。これはウェブサイトでも同じなのです。「そんなことならいくつでも思い当たる」と言うならしめたものです。考えられるすべてのパターンでコンテンツを作成してしまえば良いのです。ユーザーが、その中のどれか一つに引っかかるとすれば、コンテンツの数だけ幅広く集客することができます。

 

多くの企業サイトは、自社の商品情報は豊富にあるのですが、ユーザーの課題を解決に導くという視点では、まったく頼りになりません。商品を購入する可能性があるユーザーを、サイトに誘導したいとするなら、企業サイトは、商品の紹介パンフレット(モノ)ではなく、ユーザーが困った時に頼りになる専門家(ヒト)を目指さなければなりません。

 

石原 強 (Tsuyoshi Ishihara)

株式会社アーチャレス 代表取締役社長 / デジタルマーケティングディレクター Webの黎明期である1996年からこれまで20年以上、大手企業のWebサイト構築、運用を手がけ、ネット戦略立案から社内体制づくりを企業担当者とともに実践してきたデジタルマーケティングのエキスパート

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